いらっしゃいませ、薬屋です!
町では、世間一般に言う「おじいさん、おばあさん」の呼び方は「おじさん、おばさん」。
世間一般に言う「おじさん、おばさん」の呼び方は「にいさん、ねえさん」です。
ある日、ねえさんがご来店くださいました。
「アリナミンEXくださーい」
明るいお声。元気で、しゃきしゃき動いおいでます。
お疲れの感じとは思えませんでしたので、尋ねてみました。
「肩こりですか?」
薬屋でできることは、問診と視診です。
お客様に触れることはできません。
主訴は、肩こり、冷え性でした。
思い切って尋ねてみました。
「生理不順はありませんか?」
ご来店されるねえさん年代は、40代後半から50代が多いです。
いきなり「閉経しましたか?」とは聞けません。
「半年ぐらいあったりなかったりで、2,3回」
女性には、男性にない周期があります。
月経周期です。
この月経周期が、女性にいろいろな変化をもたらします。
月経が始まる日から、次の月経の前日までが「周期」になります。
大まかに女性周期について(月経がある場合)。
①月経が始まると、溜め込んでいたものを一気に吐き出すように代謝が促進されます。
②吐き出し終わったらすっきりします。
③次の溜め込む時期の準備をしはじめます。
④代謝が悪くなり、溜め込みはじめます。
周期は女性ホルモンの働きによるものです。
ご来店のねえさんは、閉経期が近くなって、女性ホルモンの分泌が減少しているようです。
その状態に体がついていかなくて、不調を訴えます。
その時期の女性は、コレステロールが高くなったり血流が悪くなります。
多くの人が、顔がほてり手足は冷たいのに、額や腋から汗が出たりします。
肩こりでは、片側だけこる人も多いように思います。
内科では、自律神経の乱れといわれることがあります。
不眠を訴える人もいます。
ねえさん年代の人が、思い当たるようなら、婦人科の受診です。
ねえさんには、合成(dl-体)のビタミンEよりも、生理活性の高い天然(d-体)のビタミンEを、お薦めしました。
ビタミンEは、不妊症に効果があると発見された経緯があります。
女性ホルモンに関わっています。
若さのビタミンといわれるのも、活性酸素対策もあるのでしょうが、女性ホルモンの分泌を助け、若々しい町の「ねえさん」の更年期を支えます。
「生理痛はありますか?」
「ちょっとだけあるけど」
「月経が再開する可能性がありますから、生理痛も再開するかもしれません」
「えー!」
「個人差はありますけどね」
そんな人もおいでます。
はっきり「更年期」と言ってしまうと、ショックを受ける人もいらっしゃいます。
たぶんご本人は、なんとなくお気づきなのでしょうけれど。
クスリ嫌いの薬剤師が店番をしていると、お客様を逃すことも多々あります。
それでも、生活習慣や食事で改善できない不快感があるときは、お薦めします。
ビタミンEの1日必要量は、10mgぐらいです。
治療として、使われる量は、200~300mgです。
ここまで差があると、食品からの摂取では、カロリーオーバーになってしまいます。
そんなときにはサプリメントやお薬をお勧めします。
お買い上げありがとうございます。
お大事に。
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