2010年6月14日月曜日

コンドームの品揃え

いらっしゃいませ、薬屋です。

田舎での引きこもりを始めて6年になります。
引きこもり先は、薬屋の店舗です(笑)

先日、この田舎の店を開店して以来、初めてのことが起きました。

20歳前ぐらいの若者がご来店。
結構好みの顔でした。

田舎では、ジャニーズ系には滅多にお目にかかれません。
風邪薬を求めてのご来店でした。

説明している間にも、店内をきょろきょろと見回していました。
見渡す、というほど広くはありません。

お会計の段になって、ボソッと「ゴム、ある?」。
「コンドームですか? ありますよ」
そこでボソッと「薬屋にはあるんだ」。

そう、薬屋にはあるものなのよ、少年。

「コンビニより、いいのある?」
「ごめんなさいね。一般的なのしか置いてないわ」

コンビニには、どういったのが置いてあるのか知りません。
今度見てこようと思いました。

カウンター上に3種類並べました。
大きな違いは、形がストレートかくびれがあるかぐらいです。
凝ったものほどお値段が高いという感じです。

「香りつきとか、厚いのとか、大きいのとか、ワンタッチ装着とかは置いてないのよ」
びしばし言います。
その方がお客様が恥ずかしがりません。


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「いや、ふつうのでいい」
一般的なストレートタイプを購入されました。

独身と思しき男性が、コンドームを買いに来られたのは初めてのことです。
いくら高齢化が進んだ町とはいえ、中高生や青年がいないわけではありません。
ましてや、中高生や青年が、晩熟(おくて)ばかりだということもありません。

彼らは、学校や職場の近く、また、休みの日に出かけた先で、ほとんどの買い物をします。

田舎の町が寂れる原因のひとつですが、車を持っている者にとっては、20分走った先のコンビニや、25分走った先のスーパーや、35分走った先のドラッグストアの方が、よほど気兼ねなく、豊富なものからいろいろ選べ、ほとんどが田舎の店より安く買えるからです。

物が豊富にない田舎には、必要最小限のものはあっても、物を選ぶ楽しさはありません。
人口が少なく消費力が弱いから、品揃えが悪くなります。
(販売力の弱さはひとまず置いておきましょう・汗)
品揃えが悪いのですから、買わなくなります。

チェーン店や多店舗展開している大手の店舗と違い、仕入れ値も高いです。
だから、値引き販売ができません。
同じものがディスカウント店より高いのですから、買わなくなります。

悪循環なのですが、店側としても、購買層の薄い商品を品揃えするのは、店の生死をかけたリスクを伴います。

便利なインターネットサイトでの購入や通信販売は、高齢者にとっては困難です。
必要最小限の物しかなくても、田舎にはフレンドリーな店が必要なのです。

店がなくなって困るのは、きっと自分たちが高齢になって、車で買い物に出かけられなくなってからのことのように思います。
そうなると、町に出た子どものところに身を寄せるようになるのでしょうか。
そうなると、ますます田舎に住む人は減っていくのでしょう。
そうなると、田舎に店がなくなっていくのでしょうね。

またのご来店を心よりお待ちしております。

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