2010年8月27日金曜日

電子タバコ

いらっしゃいませ、薬屋です。

8月18日、独立行政法人国民生活センターから「国内で販売されている電子タバコの一部からニコチンが検出された」との発表がありました。
それに伴って、厚生労働省から都道府県に、販売業者などへの監視指導の徹底を依頼する文書が出されました。

ニコチンを含む電子タバコへの注意を呼び掛け 都道府県には販売業者などへの監視指導の徹底を依頼
(報道発表資料)

今週、保健所から電話がありました。
販売業の許可更新のときにお世話になるいつものご担当者さまからでした。

「電子タバコは取り扱っていますか?」
「いいえ、扱っていません。報道されたニコチンの件ですか?」
「はい、そうなんです」
扱っていないので、そんな会話で終わりました。

ニコチンは医薬品成分です。
ダイエット食品などで医薬品が検出されたときなどは、逮捕者が出ることもあります。
食品の記載不備があると、社会問題になることもあります。

今回のニコチン検出問題も、「ニコチンを含まない」とされている電子タバコにニコチンが含まれている、ニコチンが含まれる場合は、薬事法による承認を受ける必要がある、など前出の事例に似た構造になっています。

中枢に作用するニコチンの依存性形成は、麻薬や覚醒剤と同じです。
しかし、致死量や薬理作用の強さなどから、麻薬になっていません。
末梢に作用するするニコチンは、血管を収縮させ血圧を上昇させる、縮瞳、悪心、嘔吐、下痢などをひきおこします。
中毒性もあります。

タバコを吸うと、眠気が飛ぶ、指先が冷たく感じる、吸いすぎるとむかむかと胃の調子が悪くなる、といった症状を感じたことのある喫煙者も多いと思います。
禁煙しようとして、いらいらするのは依存性のためです。

同じニコチン摂取なら、「ニコチンを摂取している」と分かって摂っているほうがマシです。
副作用や依存、胎児への影響を、回避したつもりで摂っていたら……。

火を使わず煙も出ない無煙たばこ「ゼロスタイル」(日本たばこ産業・JT)とどちらがマシかは、判断がつきませんが。

またのご来店をお待ちしております。

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