2010年10月14日木曜日

甘くて美味しいさつま芋

いらっしゃいませ、薬屋です。

今回も美味しいさつま芋についてです。
連投するほど、薬屋薬剤師はお芋好きです。

さつま芋にはいろいろな品種があります。
甘くて美味しいさつま芋で有名なのは「なると金時」です。
なると金時の中でもお気に入りは「里むすめ」です。

★甘い! なると金時 里むすめ 楽●天★


さつま芋には、β-アミラーゼという酵素が含まれています。
いきなり難しいカタカナが登場しましたが、このカタカナがさつま芋を甘くする元です。

β-アミラーゼは、さつま芋のデンプンを麦芽糖に変え、甘くします。
そのβ-アミラーゼですが、高校の生物の時間に習った「酵素」を思い出してください。

酵素は触媒作用を持つたんぱく質で、熱によって変質し、失活します。
酵素には至適温度があり、温度がもっとも適したときにもっとも働きます。
……そう習いましたよね。

麦芽糖は、甘味は砂糖(ショ糖)の半分に満ちませんが、上品な旨味のある糖だといわれています。
身近なものとしては、水あめの主成分です。

甘くて美味しいさつま芋。
麦芽糖をたくさん含む、より美味しいさつま芋にするにはどうすればいいでしょう。

β-アミラーゼは、至適温度が45~55℃で、失活温度が60~70℃です。
さつま芋を調理するときに、至適温度である時間を長くし、失活温度に達するのを遅くすればいいことです。

ややこしく書きましたが、ゆっくりな加熱とじっくりな調理ということです。

電子レンジのような短時間で加熱する調理では、酵素が働く間もなく失活してしまいます。
では、じっくりゆっくり加熱するには……。

焼く>蒸す>揚げる>レンジでチン

大雑把には、このようになります。
石焼き芋が美味しいのも肯けますね。

電子レンジでも甘くて美味しいさつま芋が食べたい!
焼き芋というより蒸かし芋に近いですが、簡単に出来ます。
皮のまわりに栄養素が分布しているので、皮を剥かずに使います。
さつま芋を洗います。
ヒゲ根の元の汚れが気になるときには、歯ブラシを使って洗います。
キッチンペーパーで包んで水で濡らします。
柔らかいのが好みの人はラップをかけます。

電子レンジの「弱」または「解凍」で過熱します!(←重要)

加熱時間は、電子レンジのワット数によります。
中(200gぐらい?)のさつま芋で10~12分が目安になります。

「熱(温度)」は、「物質の運動の激しさ」を表します。
電磁波によって、水分子が激しく振動すること自体が「熱」です。
(世間で例えられる摩擦熱ではありません)

「強」で加熱すると、急激に温度が上昇するため、酵素が働かず、甘くならずに蒸しあがります。
ならば「弱」「解凍」で、酵素の至適温度を保てるような加熱をしようという単純な方法です。

オーブンなら予熱せずに焼くことで、急激な温度上昇を防ぎ、甘味を引き出します。
柔らかく焼き上げたい人は、キッチンペーパーを濡らして包んでからアルミホイルを巻きます。
45分ぐらいかかります。

オーブントースターもオーブンと同じように焼きます。
途中でサーモスタットが利いて、温度調節のために「切れる」感じがありますが、それも焼き芋には適しています。

焼き方にこだわるほど、焼き芋が好きなんです♪

またのご来店をお待ちしております。

1 件のコメント:

  1. すごい良い情報をありがとうございまいた!
    今度実践させていただきます^^

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