いらっしゃいませ、薬屋です。
若い女性がご来店。
「リップクリームくださーい」
「はーい」
あれ? あらあら。
「そのカサブタになったようなところですか?」
「そう」
「2週間ぐらい前に、風邪ひいたり熱出たり」
「はい。ありました」
「そのあと、ヒリヒリしたりチカチカしたり」
「はい。痒い感じで、ぷくっとできて」
「で、カサブタになったのね」
「はい。1回カサブタはがしてしまって」
文字で書くと静かな会話に思えますが……。
ワイワイガヤガヤな会話です。
いろいろな質問で、「何か病気ですか?」と心配そうでした。
脅してしまったみたいです……ごめんなさい。
「初めてなりましたか?」
「初めてです」
「口唇ヘルペスだと思われます。でも、もう治りかけてますよ」
口唇ヘルペスの軟膏と症例をお見せして説明しました。
「そうそう。こんな感じ。おんなじー」
「疲れたときや病気の後とかの抵抗力が弱くなったら出やすいです。今度なったときには、病院で診断してもらってくださいね」
市販の口唇ヘルペス軟膏は「再発治療薬」です。
初めてヘルペスになった人には販売しません。
再発の人は、ヒリヒリチカチカという感じがするうちに軟膏を使います。
カサブタになったら、そろそろ軟膏を塗らなくてもいい頃です。
ウイルスによるものですから、うつることがあります。
なり始めのころや水泡が出ているときは、患部を触らないように。
触ったら手を洗いましょう。
タオルや食器は家族と共用しないでください。
カサブタは、剥かないでください。
栄養バランスのいい美味しいものを食べて、ゆっくりお休みください。
そんな注意の後、「今回はお薬いりませんよ」と、お帰りいただきました。
ひとつ、注意事項が足りなかったなと、あとで思いました。
キスやオーラルセックスを避けること。
単純ヘルペスの代表格は、口唇ヘルペスと性器ヘルペスです。
一般には、口唇ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス1型(HSV1)、性器ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス2型(HSV2)が多いです。
でも、口腔にHSV2が感染したり、性器にHSV1が感染したりすることもあります。
指導しにくい注意内容でもありますが、ないともいえませんので……。
薬屋で薬や健康の相談だけならタダです。
販売が適当でない人に、医薬品を販売することはありません。
免疫力を高める助けになるビタミンやミネラルが豊富な健康食品をお勧めすることはあります。
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またのご来店をお待ちしております。
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